sparkjoy hour~girls joy~(南波志帆/Negicco/吉澤嘉代子)@TSUTAYA O-WEST(2016/3/1)
新レーベル(sparkjoy records)設立、そして、4月6日にはアルバムリリース(南波志帆名義でのアルバムは実に3年4か月ぶり)。南波志帆ファンにとって待ちに待ったニュースが続々と発表される2016年。その新レーベルの初企画ライブに足を運んだ。
平日にも関わらずほぼ満員の集客。それは共演のNegiccoの動員力のおかげもあったとは思うけど、かつて現場でお見かけしていた懐かしいファンの顔も数多くみられ、やはり皆南波ちゃんがバンドとともに躍動する姿を待ち続けていたんだなぁと思うと、それだけでぐっと来るものがあった。
ライブは、新譜への楽曲提供者の1人でもあるシンガーソングライター吉澤嘉代子(サポートギターの弓木ちゃんについつい目が行ってしまってごめんなさい……)、そしてNegicco(土岐麻子&さかいゆう提供の新曲「矛盾、はじめました。」披露も)が新レーベル設立のお祝いムードを高めるパフォーマンスを繰り広げたのち、南波ちゃんが登場。
今回、サポートバンドのメンバーはデビューからプロデュースしてきた矢野博康(ex.Cymbals)やその人脈を中心としたメンバーから、神谷洵平(Dr)・おかもとえみ(Ba)・THE CHARM PARK(Gt)・植木晴彦(Key)という若いメンバーに一新された(この新しい「ナンバンド」を中心に新譜もレコーディングされているそう)。初披露ということもあってか、正直なところまだまだ荒削りな部分もあったけど、南波ちゃんの歌声には変な気負いがなく、バンドと歌声のバランスがとても良かったのは印象的だった(特に「クラスメイト」)。新曲も吉澤嘉代子提供の1曲(+Fit'sのCMソング)が披露され、歌だけでなくKORGのシンセで前奏や間奏部分のメロディを南波ちゃんが弾くシーンもあったりと、バンドメンバーと一緒になって新しい「南波志帆」の音楽を作り上げていることが感じられたのも良かった。
これまで彼女に対しては、Cymbalsやコトリンゴ、宮川弾など、自分の好きな作家陣がプロデュースしている女の子という意識がどこかにあった。自分が昔から好きだった音楽を受け継いで歌ってほしいという気持ちが優先しすぎていた。
でも、今回のライブでは、その手のノスタルジーを感じることなく、目の前で披露される歌声や演奏に身を任せて楽しめた。それは、本人名義のリリースが途絶えている間も、様々なイベントへの出演などで積んできた経験、そして新レーベル設立、そしてアルバムリリースまで漕ぎつけた彼女の意志の強さみたいなものを感じたからかもしれない。
ライブ終盤には、7月に大阪・福岡・東京の3カ所を回るワンマンツアー開催というこれまた嬉しい発表も。音楽を取り巻く環境はLD&Kやポニーキャニオンからリリースしていた頃よりさらに厳しくなっているし、レーベルヘッドとして自身の音楽活動以外にもやることはたくさんあるだろうから大変だろうとは思う。でも、更新される南波志帆を目撃できる機会が再び巡ってきたことには本当に感謝しかない。
これからの活躍楽しみにしています。
■sparkjoy hour~girls joy~ 南波志帆セットリスト
- スローモーション
- 楽園にて
- クラスメイト
- おとぎ話のように(New)
- ごめんね、私。
- みたことないこと
- 乙女失格。
- 髪を切る8の理由。
- Bless You, Girls! (w/吉澤嘉代子、Negicco)
ナタリーがさっそくレポをアップ済み。写真もいっぱい。
南波志帆レーベルライブでNegicco、吉澤嘉代子と「Bless You, Girls!」 - 音楽ナタリー
南波志帆、ニューアルバム携え東阪福ワンマン「THE NANBA SHOW」 - 音楽ナタリー
P.S.
この日は3月とは思えないとても寒い1日だったんだけど、ライブハウスを出ると、まなみのりさの3人が、3月26日に開催する新宿Renyでのワンマンライブの手作りチラシを道行く人々に配っていた。気分も高揚していたこともあって、図々しくがっついてしまったことは大きな反省です……。