LUCKY TAPES『Cigarette & Alcohol』Release Tour 名古屋公演@池下CLUB UPSET(2016/10/7)

南波ちゃんがLUCKY TAPESのレコ発ツアーにゲスト出演ということで、南波志帆名義の名古屋でのライブは、2012年6月のアーバンギャルドワンマンツアーへのゲスト出演以来、4年以上ぶり。もう名古屋に来てくれるってだけで本当にありがたくて、LUCKY TAPESもロングセットでじっくり見てみたかったから、とても待ち遠しかった1日。仕事を無理やり切り上げて、開演10分前に無事に会場に到着したら、キャパ250ほどの会場はいい感じで埋まっていた。三連休前の金曜日とはいえ、平日だからちょっと驚いたけど、ceroやSuchmos、Yogee New Wavesなど、「横ノリ」なグルーヴを持つ若いバンドたちが受け入れられる土壌が名古屋にも浸透しつつあるんだなって実感した。

 

南波志帆

主催ライブ、ワンマンツアーを一緒に回ったメンバーのうち、ベース(おかもとえみ)を除くThe Charm Park(A.Gt)、植木晴彦(Key./Acc.)、神谷洵平(Drs.)を従えたアコースティックな編成。ワンマンツアーで見せていたボッサなど、よりボーカルを立たせるようなアレンジで来るかなと思っていたら、そこは手数の多い神谷さんがドラムだし、また植木さんのアコーディオンもぐいぐい前に出てきて、予想外に熱量の多いパフォーマンスぶり。バンドメンバーを一新してからの南波ちゃんはよりバンドメンバーと一緒に音楽を作ることを意識しているんだなというのをあらためて感じた。

LUCKY TAPESと同じRallye Label所属のsugar meに提供してもらった「ミモザ」をラストに披露して、この日の主役に。

 

【セットリスト】

  1. Good Morning Sunshine
  2. 夢じゃない。
  3. プールの青は嘘の青
  4. 髪を切る8の理由。
  5. にじいろの街で
  6. MUSIC
  7. 乙女失格。
  8. ミモザ

 

■LUCKY TAPES

メンバー3人に加え、ドラム、パーカス、コーラス(大比良さんはギターも何曲か弾いていた)、ホーン×3、の計9名編成。ワンマンツアーとはいえ、よくこれだけの編成揃えて名古屋まで来てくれたなぁと。

LUCKY TAPESのメンバーは三者三様でイケメン過ぎて……、学生時代大好きだったGreat3もそうだったよなぁとか思い出しながらライブを見ていた。

そして、演奏が抜群なんだよね……、ベースがしっかりしているから、ギターのリフやカッティング、ホーンのソロパートがいっそう映えるし、高橋さんの甘い声にも色気を感じるし……、意識しなくても体が動く楽しい時間だった。歌詞じゃなく、音で勝負できるバンドって本当素晴らしい。


LUCKY TAPES / パレード

 

■2016/10/11追記

この日の南波ちゃんのパフォーマンスへの感想としては、せっかく40分の持ち時間があったのに、ちょっとあっさり終わっちゃったかなという気が率直にした。悪くはないんだけど初見の人たちに「かわいい」以外の印象が残ったかどうか……。終演後の物販の列の長さでもLUCKY TAPESとの差は明らかだった。この日はまあLUCKY TAPESがメインだし、お客さんの関心もそちらに行くのは仕方ないかなとは思うんだけど。

一緒に行った会社の後輩が言っていてあらためて気づかされたことだけど、バンドとの対バンだと、メンバーたちと一緒に過ごす時間に大きな差があって、仕上がり度、成熟度でどうしても差が出るというか、そもそもバンド全体を見に来ているお客さんを相手に「1人」で向き合う難しさが付きまとうよなぁとか……。おそらく、5月の主催ライブのときに感じた「荒さ」というのも同じ感覚なのかもしれない。

だから、いろいろと制約はあるだろうけど、sparkjoy bandはいまのメンバー(ベースのおかもとえみはどんどん人気も出てきているので、今後もサポートに入ってもらえるのかという気もするけど……)で活動を続けてほしいなと思うし、いま向っている「バンドと一緒に音楽を作る」という方向を成熟させて、かつての矢野さんやその人脈を中心にしたバンドセットとはまた違った同世代のメンバーたちと作り上げる個性が見られたらなって思う。